こんにちは、小児内分泌科医Nです
本日は夜尿症について説明します
ただ話すことが多いため4つの記事に分けて説明します
1、総論
2、原因
3、検査、その解釈
4、治療法
について説明しようと思います
本日はその中の1、総論(定義、分類、頻度)について説明します
夜尿症とは?
夜尿症との定義は『5歳以降で、1か月に1回以上の夜尿が3か月以上続くもの』です
これを見た方たちは驚きではないですか?
5歳で夜尿症というのか❓と思う人は多いと思います
しかも1か月に1回とかよくあるのでは❓と思う方も多いと思います
なぜこのような定義になったのかは理由があります
昔治療は宿泊訓練(5年生)があるからその前に病院に行こう!!と思っていませんか
実際自分の患者では小学3年生~4年生で来院されるのが多いです
しかしそれは間違いです
なぜなら早く来院され治療したほうが早く治るからです
しかも治療が遅くなればなかなか治らないので5歳以上で夜尿があるかたは早めに来院されてください
分類
分類は2つありますが重要なのは1つです
それは夜尿が消失していた時期による分類です
1次性夜尿症 | 夜尿が消失していた時期が6か月に満たないもの 頻度約75~90% |
2次性夜尿症 | 夜尿が消失していた時期が6か月以上消失 頻度約10~25% |
私たち小児内分泌科医が特に見逃してはいけないのは2次性夜尿症です
なぜかというと2次性夜尿症は以下に挙げる病気が隠れている可能性があるからです
生活上のストレス(保者離婚、患者の同胞の誕生など)下部尿路感染症、外傷、脂肪種、脊髄係留症候群などによる神経因性膀胱、けいれん性疾患、閉塞性睡眠時無呼吸症候群、糖尿病、尿崩症、尿道狭窄、甲状腺機能亢進症など
つまり夜尿症がなかった子が急に夜尿症がでてきたら要注意ということです
この場合すぐに病院に行って検査を行いましょう
頻度
夜尿症の頻度は
就学直前5-6歳で約20%
小学低学年約10%
10歳以上は5%と非常に多い疾患です
なので恥ずかしがらず、夜尿症の子は病院で治療をしましょう
最後に
夜尿症は非常に多い疾患です
5歳以上で夜尿がある子はすぐに病院に行きましょう
また特に注意すべきなのは夜尿症がなかった子が急に現れた時です
その際はすぐに、必ず病院に行きましょう
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