夜尿症(おねしょ)の治療①

夜尿症

こんにちは小児内分泌科医Nです

本日は夜尿症(おねしょ)の治療についてご説明します

夜尿症(おねしょ)は私が診ている中でとても多い疾患で

また治療し改善することにより、喜ばれる疾患でもあります

今回は夜尿症に治療について説明いたします

始めに

これまで夜尿症のことについて説明してきました

総論、原因、検査について読んでいただければより治療を理解できるかと思います

夜尿症の総論について

夜尿症の原因について

夜尿症の検査について

もしよろしければ参照していただけたら幸いです

今回はそれをふまえて治療について説明いたします

特に今回は一番最初に行う行動療法について説明します

薬についてはまた後日説明します

生活指導とは?

夜尿症の治療で一番重要なのは生活指導です

日々の生活が夜尿症と関わっています

また先ほど言いましたが夜尿症の治療で最初に行うことは生活指導です

ここではどんな指導をするか説明いたします

1、夜尿がなかった日にご褒美

5~7歳にはまずこれを考慮します

夜尿がなかった日にシールをあげるなどご褒美をあげるといったことです

なんとこれだけで25%の患者で効果が得られ70%以上は夜尿日数(おねしょする日数)が減少します

再発率も少なくまず第一にこれを指導します

2、日中に十分な飲水を摂取

朝食、昼食にしっかり水分を摂取します

夕食後水分を摂取しないようにするのですが、これは正直つらいです

小さいお子様であればあるほどつらいです

なのでまず朝食、昼食の水分をしっかり摂ることで次の夜の水分を減らすようにしましょう

3、夕食後は水分制限を行う、特に就寝2時間前から水分摂取を控えめにする

夜はカフェインは飲まないようにしてください

カフェイン摂取すると利尿効果があるため夜尿のリスクが増えます

飲み物はお茶か水が望ましいです

また牛乳もダメです

高カルシウム尿症といい、夜に牛乳を飲むと尿にカルシウムが増加することで夜尿が悪化することがあります

また味噌汁、スープは夕食時に避けることも望ましいです

できれば就寝2時間前は水分摂取を控えめにする必要があります

どうしても飲みたいときは角氷を1個かまずに溶けるまで含ませるとのどの渇きが癒されやすいので活用してください

5、就寝前の完全排尿

就寝前、たとえ尿意無くても毎晩の習慣としてトイレに行くことが重要です

当たり前ですが寝る前に尿が少ない方がより夜尿が少なくなります

6、夜間睡眠中に中途覚醒を強制しない

決まった時間に強制的に起こして排尿させることは治療に有益でないです

7、睡眠中の寒さや冷えから身体を守る

寒いと尿意が近くなります

特に下半身は温めましょう

まとめ

以上が薬物治療が始まる前にまず行う行動療法です

行動療法だけでも夜尿が改善するお子様がいらっしゃいます

ぜひぜひ行ってください(^^♪

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