大学病院の利点、欠点

医師の仕事、給料

こんにちは、小児内分泌科医Nです

医師は田舎では最初に大学病院、そのあと民間病院に移動という流れが多いです

都会では最初から民間病院に就職される方もいらっしゃると思います

本日は私なりの大学病院の利点、欠点、民間病院の利点、欠点について説明いたします

かなり主観的な内容を含むと思いますが、あしからず、よろしくお願いいたします。

大学病院の利点

私が大学病院の利点と思われるのは下記のとおりです

1、専門医が取得できる

専門医をとるためには指導医などが必要となります

また各専門医の試験には症例も必要となります

大学病院では必ず指導医がいる、また症例も多く、民間病院より専門医がとりやすい環境にあります

私も大学病院にいるときに小児科専門医を取得しました

2、学位が取得できる

大学病院のモットーは専門医療、教育、研究です

大学病院にいると、ほぼ大学院に入り、研究をすることとなります

私も大学院に入り、研究成果が出なかったため時間はかかりましたが、無事に学位を取得できました

3、稀な症例を経験できる

大学病院にいると珍しい病気、重症例が集まるため、稀な症例を経験することができます

それらを経験することで、文献を探し、臨床に生かす能力を培うことができます

4、医師が多い

小児科ではいろいろな専門分野があります

たとえば、内分泌、循環器、神経、新生児、血液、アレルギーなど様々です

その各専門医が大学にはいます

なので困った症例でも気軽に相談できます

大学病院の欠点

1、給料が少ない

大学病院は本当に給料が少ないです

大学病院だけでは暮らしていけないためバイトをします

私も大学病院勤務時は週に1~2回ほどほかの病院で当直や外来を行います

そうすることで給料の底上げをするのですがそれでも民間病院より少ないです

詳しい給料はまた後日説明いたします

2、研究、論文作成を強制される

研究が好きな人は大学病院でないと正直研究は難しいと思います

しかし、研究が必ずしも好きではない医師が必ずいます

私も正直そうです

大学病院では研究が仕事の一つとして扱われるため論文、研究ができない人はいろいろ言われます

3、人事を握られている、転勤が多い

民間病院では転勤はほぼありません

しかし大学病院では1~2年ごとに転勤します

転勤は結構きついです

また大学病院に戻るときなど引っ越し代も出ないこともあり、引っ越し貧乏になります

さらに転勤が多いと退職金もほぼなしです

なのでさらに収入も減ります

4、大学院に入らされる

各大学病院では医局の中に大学院生が必要となります

なので大学病院にいるとほぼ全員が大学院生となります

もちろん利点である学位(博士号)を取得することはできますが、学位をとっても給料が上昇することはありません

さらに大学院に入るということは学生になり授業料を支払うということです

国立大学の大学院生は大学と同じため、入学金、授業料を支払わなくてはいけません

4年間で卒業すると考えても約250万円以上かかります

5、教授が嫌いな場合でも、逃げられない

大学病院では教授というのは会社の社長みたいなものです

教授は場合にもよりますが、10年に1回は変わります

教授が変わることで一気に医局が変わります

以前は尊敬できる教授であっても、嫌いな教授になることもしばしばあります

教授は人事権を持っているため、嫌いな教授でも命令を聞かざる負えないことがあります

私の大学病院の考え

私は大学病院は正直、利点が少ないと考えています

いろいろ言われる可能性は高いとは思いますが、給料面、研究などの仕事面からはずっといるところではないと考えております

しかし重症者を診れる、専門医が取れるという利点は捨てがたい経験とはなります

よって私が考える理想は大学病院に数年間(5~10年程度)いて、専門医を取得し、民間病院へ移動するのが一番と思います

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