低身長の子はまず成長曲線を作ろう

低身長

小児内分泌科医Nです

先日低身長はー2SD 以下、つまり100人いたら前から2番目以内に入る人と説明しました

しかし低身長ではそれと同じくらい大事なことがあります

それは『身長伸び率』です

私たち小児内分泌科医は今の背の高さ以上に身長伸び率を診ます

そこで成長曲線について説明します

成長曲線とは

成長曲線とは身長、体重を経時的にプロットしたものです

下の図を見てください

上が男児、下が女児の成長曲線です

こちらに年齢ごとに、身長体重をプロットします

例えば3歳0か月男児、身長90㎝、体重15㎏、5歳0か月で身長100㎝、体重18㎏だとします

それをプロットし線を引くと下の図のようになります

これをつけていくのが最も重要です

またここでは0-18歳のを扱いましたが、他に0-6歳、0-2歳の曲線があります

以下のところ(小児内分泌学会ホームページ)からダウンロードできます

日本人小児の体格の評価|日本小児内分泌学会 (umin.jp)

ぜひお子様に合う年齢で成長曲線をつけてください

成長曲線はなぜ重要?

成長曲線をつけていくと児の成長の伸び方がわかります

通常、身長、体重は3歳ごろから線に沿ってくのが一般的です

つまり0SD(平均)のところにいたらずっと0SDに沿って行くのが通常です

例えば先ほどの成長曲線を見ていただくと身長、体重がそれぞれ下がっております

そういった場合何か異常があるのでは?と私たち小児内分泌科医は考えます

成長曲線で病気がわかる場合もよくあります

なので外来に来院されるとき成長曲線をつけてこられたらうれしいです

成長曲線がおかしい場合受診しましょう

まずは下の図をみてください

低身長:身長がー2SD 以下の場合

(A、B、C、D、E)

身長の伸び不良:まだ伸びるはずの時期に伸びが悪くなり成長曲線が横向きになる

(A、C、E)

年齢不相応(思春期でない)に急激に身長が伸びる

(F)

高身長

身長が+2SDを多く超えて異常に高い場合

(G)

以上の時に異常があるばあいがあります

なので小児科にぜひ受診しましょう

最後に

お子様が低身長の時、まず成長曲線をつくりましょう

線に沿って行かない場合異常がある場合があります

その際は小児科に受診してください

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